TFCC損傷で格闘技が続けられなくなった方が再開できた理由とは?
TFCC損傷は、手首の使いすぎや転倒による急な衝撃などによって、手首の小指側に強い痛みや違和感を引き起こす症状です。
特に格闘技のように手首に大きな衝撃がかかったり、転倒や投げられるといったことの多いスポーツでは、TFCC損傷を発症しやすい傾向があります。
当院に来院されたIさんも、TFCC損傷で格闘技が続けられなくなってしまい、悩んだ患者さんの一人です。
Iさんは20代の男性で、普段は会社員としてデスクワークを中心に働かれています。
そんなIさんは、6年ほど格闘技をしています。
忙しい仕事の日々、格闘技のジムに通う時間は、気分転換になっていて、息抜きとして大切なライフワークになっていました。
ところが、当院に来院する数ヶ月前のある日、いつものようにジムに通っていたIさんは、 パンチを打った瞬間に、手首に激痛が走ります。
治るだろうと思って様子を見ていたものの、一向に痛みが引きません。
そのためIさんが整形外科を受診したところ、TFCC損傷の診断を受けました。
Iさんは病院で指導された通り、可能な限り安静にし、サポーターもして過ごしていましたが、良くならない日々が続きました。
最初は楽観的に考えていたものの、月日が経つにつれて、不安が強まっていきます。
「1ヶ月、2ヶ月と経っても全然痛みが引かないので、このまま治らなかったら格闘技を続けられないと思って、とても不安でした」
「それに体を動かす時間が減って、フラストレーションが溜まってしまいました。一日も早く、格闘技がやりたい! という思いが日に日に強くなりました」
なんとか治る方法はないのか、とIさんは調べ始めます。
そんな時、Iさんは当院のホームページを見つけたことで、来院することを決めます。
問診や検査の結果、IさんのTFCC損傷の原因について分かりました。
主に、手首の骨格のバランスの崩れと、姿勢の問題という2つの点が、TFCC損傷を引き起こしていました。
手首の動きは、手根骨と呼ばれる8つの小さな骨と、前腕の2本の骨が複雑に影響し合って、成り立っています。
Iさんは手根骨と前腕の関節のバランスが崩れてしまっていました。
そのため、関節の滑らかな動きが損なわれてしまい、また手首にかかる衝撃をうまく分散することができなくなって、TFCCに大きな負担がかかるようになってしまっていました。
また、人は手を使う際には、無意識に腕全体を連動して動かし、負担を分散しています。
ところが、姿勢が悪くなると、この連動が失われてしまい、手先だけでの動きになって、手首や肘へかかる負担が大きくなってしまいます。
Iさんの場合では、普段のデスクワークで悪い姿勢が癖づいていたため、連動が失われた状態になってしまい、そこにパンチの衝撃が加わったことで、手首に大きな負担がかかってしまっていたと考えられました。
当院では、手首だけでなく、前腕や肘、肩の関節のバランスを整える治療を行いました。
また、姿勢を良くする調整を行い、Iさんに普段の姿勢に対する注意点をお伝えします。
当院で治療を重ね、Iさんご自身も普段の姿勢に気を付けて過ごすようになったこともあり、症状は順調に改善していきました。
まず、お仕事をはじめとした日常生活で、痛みなく手を使えるようになります。
その後、練習も再開できるようになりました。
「しばらくずっと手首が痛かっただけに、思いっきりサンドバッグを叩いても痛くなかった時は、すごく嬉しかったです」
「これからまた格闘技を続けられるんだ、と希望を感じました」
状態が改善したことで、Iさんの治療を終了しました。
今は楽しく格闘技を続けられていることだと思います。
TFCC損傷を治して格闘技を再開するために大切なこと
手首に強い負担がかかるため、格闘技をしている方で、TFCC損傷に悩むケースは比較的多く見られます。
また、安静にしていたり、サポーターやテーピングといった治療をしていても、TFCC損傷が治らない、再発すると悩むケースが多いです。
そのような場合に考えられる根本的な原因が、手首周りの関節のバランスの崩れです。
TFCCと呼ばれる場所は、手首周りの小さな骨がたくさん集まっています。
関節のバランスが崩れてしまうと、関節が滑らかに動けなくなってしまったり、衝撃が集中してしまい、治らない原因になってしまいます。
関節のバランスを崩す原因には、格闘技をされている方の場合、使いすぎによる負担の蓄積、転倒などによる不意の衝撃、フォームの不良による影響などが主に考えられます。
また、姿勢が悪くなると連動して体を使えなくなることも、TFCC損傷を引き起こす原因になります。
本来は腕全体が連動して手を使い負担を分散しているのが、手先だけを使うようになり、負担が手首に集中してしまいます。
つい手首ばかり考えてしまうかもしれませんが、普段から悪い姿勢にならないことも大切です。
そのため、TFCC損傷を治して格闘技を再開するためには、
1.手首周りの関節のバランスを整えること
2.姿勢に気をつけること
の2点が非常に重要です。
ただし、一度崩れてしまった手首周りの関節のバランスを整えるには、繊細な調整が必要になります。
ストレッチやマッサージといったセルフケアでは、ごく一部の例外を除いて、自然と整うことはめったにないため、骨格のバランスを整える治療を受ける必要があります。
まずご自身でできることは、悪化する要因を取り除くことが重要になってきます。
状態を良くすることと同じぐらい、悪くする原因を取り除くことは、とても大切なことです。
まずは、ご自身の姿勢が極端に悪くなっていないか、確認してみて、気を付けてください。
TFCC損傷は、けっして治らない症状ではありません。
今現在、もしかすると長期間治らずに格闘技ができないと悩んでいる方も、諦めないでください。
当院でのTFCC損傷の治療を知りたい方は、コチラをご覧ください。
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